月のとうふ(千葉県神崎町)を訪問し店主の周浦宏幸さん(兵庫県出身42才)と奥様にお会いしてきました。

周浦さんは、池袋の大桃豆腐さんで２年間修行した後に、月のとうふを昨年９月にオープンしました。

周浦さんが豆腐屋になる前の仕事は都市再生機構で公団住宅などにたずさわる仕事をしていました。同じもの造りでもコンクリートと豆腐では固いものと柔らかいものとだいぶ違いますよね。

都市再生機構で仕事をしていた時に、周浦さんは体を患いました。その時に食べる物の大切さに気付き色々考えた結果、豆腐屋になることを目指し大桃豆腐さんで修行をしました。

大桃豆腐さんでの２年間の修行中に、現在の奥様と知り合いご結婚なされました。

当時、奥様は大桃豆腐さんに豆腐を買い来るお客様でした。きっとその当時奥様は、夢に向かい真剣に豆腐作りに取り組む周浦さんのまっすぐな姿勢に心を動かされたのだと思います。池袋での二年間は人生のターニングポイントだったのですね。

なぜ、人口6,700人の千葉県で一番小さな町、神崎町に店を構えたのかと聞いたところ、神崎町には美味しい大豆があったからだととのことです。品種改良されていない「在来種」の大豆です。「在来種」を使った豆腐を作りたいとの熱い想いで、全く知らない土地で豆腐屋を始めたとのことでした。その「在来種」は有機農法により「こうざき自然塾」さんという農業生産法人によって作られています。「こうざき自然塾」さんは、有機農法による素晴らしい大豆を生産しているだけではなく、地元イベント等にも積極的に取り組まれています。今では双方が協力し合って地元を盛り上げている素晴らしい関係を築き上げています。

まだ開業して一年足らずの豆腐屋さんですが、豆腐の味はトップクラスだと思います。師匠に恵まれたこともあるとは思いますが、豆腐業界に従事した期間が長い短いではなく、どれだけ熱い想いで豆腐をつくっているかが、美味しい豆腐を作る大きな要因になるんだなあと改めて感じさせられました。

月のとうふは、周浦さんの生き様そのもの、素晴らしい豆腐屋さんです。

店構え	周浦さんご夫婦

店内	とても美味しかったです

月のとうふ